私のように人の相談事を生業にしていると、
実に様々な顔をした人達に出会います。
肝心なところで常に逃げ続けてきた人は
薄っぺらい顔をしています。
他人に対して本音や本心を隠し続け、
それを理論武装で誤魔化してきた人は
常にうさん臭さがつきまとい、
自分に対して嘘をつき続けた来た人は
いつも怯えていて、他人に無用の緊張を
強いるようになります。
でも、
自分で口にした約束事を果たそうと
奮闘してきた人は自信に満ちて
安定感があるし、
なにかにチャレンジし続けて
なおも心折れずに生きて来た人は
明るい希望に満ちた顔をしています。
何も話さなくたって、人の顔には
その人がこれまでに送ってきた人生
なりの雰囲気が誤魔化しようもなく
ただよっています。
自分の顔にどうしても自信がもてない
という人は、どうせ誤魔化し切れない
顔をぶら下げて歩くなら、いっそ自分に
素直になってダメなところもよいところも
一度受け止めたうえで今この瞬間、
あらたな人生の方向へ向かっていく
つもりで生きてみてはどうでしょうか。
誤魔化しのコーティングをさらに
上塗りするよりも、ずっと身体を
軽くして生きられるはずです。
岩熊権造