冗談でも「結婚しよう」と言ってくれない彼

今日は男にとって約束事というものが
どんな意味を持つかという話をしたい。
まずは例を一つ。
職場でのミーティング。
話し合いの結果、同僚の男性Aさんは
課長から非常に難しい仕事を振られた。
「わかりました」と返答すると、
Aさんは、むっつりと押し黙って、
なにやら難しい顔で考え事をしている。
Aさんは一見すると不機嫌そうでもあり、
話し合いで決まった自分の仕事に
不服があるようにも見える。
もうひとつ例を。
Bさんは彼女と一緒にダイエットする目標を立てた。
やる気を盛り上げるために、
双方目標に到達しなかった場合のペナルティを
設けることにした。
Bさんのペナルティについて彼女は、
「うーん、じゃあ…。シャネルのバッグ買って。」
と冗談交じりに言うと、
Bさんは
「えっ…。シャネルのバッグ!?いくらくらいするの?」
と慌てだした。
彼女は冗談で言ったつもりなのに、
真剣に慌てるBさんを可笑しく思った。
AさんとBさんの例には共通点がある。
それは、どちらも真剣に約束事を守ろうとしている点だ。
Aさんは未知なる課題を果たして自分が
達成しうるかどうか、頭を悩ませている。
仕事で新しいことに挑むとき、
難しい顔をしている男がいても、
その人は仕事に不服があって
そんな顔をしているとは限らない。
困難に向かってああでもない、
こうでもないと考えていると
難しい顔になるのだ。
未知の仕事を「やれるか?」と聞かれて
快活に「ハイ!」と即答できるものならよいが、
実際やったこともない仕事に対して
そんな軽率に返事できるものだろうか。

仕事に強い責任感のある男はこういう人が多いのだ。

Bさんの場合、彼女は冗談のつもりで
シャネルのバッグを吹っかけた。
それに対して真剣に慌てる
Bさんを彼女は滑稽に思ったわけであるが、
これは男にとっての約束というものの重みを
理解していないからだ。
男にとっては約束事を果たせないということは
恥ずかしいことなのだ。
普段から冗談を欠かさない
かなりノリの軽い男であっても、
約束事となれば話は別だ。
約束事が絡めば厳格に実行する男は多い。

だから男にとってはバッグを買うという
約束を一度してしまえば、
例え「むじんくん」で借金をしてきてでも
実行することが美徳なのだ。
女性はそんな冗談みたいな約束のために
消費者金融で借金するなんて馬鹿だ
と考える人が多いだろう。
しかし、それは違う。
男の言葉はそれだけの重みがなくてはならないのだ。
「約束したことは守るのが男」という
考えを延長させると
「守れない約束はしないのが男」という
考え方には容易にたどり着く。

Bさんがシャネルのバッグの価格を
気にしたのは当然のことだ。
まともな男に対して「冗談の」約束事などは
通用しないのだ。
もちろん、男の中にはその場の勢いで
調子のいいことを言ったり
いいカッコしてみせたくて
出来もしない約束をしてしまう人もいる。
こういう男がする約束は信用できない。
ノリの軽い男は友人として付き合う時には
楽しい人かもしれないが、
もし約束事を冗談にしてしまうような男なら
一生一緒に暮らす人として選ぶべきではない。

「愛している」はノリで言えても
「結婚しよう」はノリでは絶対言えない。
両者の違いは約束事が含まれるかどうかだ。

ここまで読んだあなたなら、
もう例え恋人が冗談でさえも「結婚しよう」と
言ってくれないことに苛立ったりは
しないのではないだろうか。

「結婚しよう」という言葉の意味は重い。
これを冗談で言うような男なら見放してもいいくらいだ。
男にとっても「断られてしまったら、人生終わりだ」と
いうくらいの覚悟を決めた一撃であることは
間違いない。
本質的には一人の女性に対して一度しか発せない言葉なのだ。

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