インターネットという情報空間においては
人と人は肉体を伴わない存在として
接触します。
だから、リアルで見たら威厳の
ありそうな人もネットでの表現力が
乏しかったらモブキャラ扱いだし、
大学教授という肩書を持った人でも
ネットでの発言がチープだととられたら
簡単に無視されたりバッシングの
対象になりかねません。
だからインターネットでは
一人一人がむきだしの”個”に近い
状態だと言えます。
面白いのは、
ネットでの出来事だけではなく、
リアルのほうも世界中でこれに近い状態が
進みつつあるということです。
大都市圏への人口の集中化とか、
移民の受け入れとか、
企業の国際化とか、
兆候はいくらでも挙げられる思うんですが、
要するに隣り同士が互いをよく知らない状況が
進めば進むほどに、ネットにおける個人と
大差なくなっていくわけです。
こういう時代に生きていて
私たちが強く意識しなくてはならないことは、
表現することを放棄したり、やめたり
してはいけないんだ、
ということです。
ネットにおける沈黙がその人の存在が
なかったことになるのと同じように、
リアルにおける沈黙も、ネットにおける
それと同様になってきているからです。
だから、
表現に対してもっと積極的になってください。
それをしない限りあなたはとことん
時代に流されて、翻弄されて、埋もれて
生きることになります。
私のコンサル生にもいます。
こちらから投げかけたことに対して
「今、どんな気持ちですか？
どんな感情が湧きましたか？」
ということにまったく回答できない人が。
でも、私にはわかっています。
そういう人だってなにも感じない
わけではないんです。
頭の中では何かが起こっていて
何かの言葉が湧いてくるけれど、
湧いてきたそばから消してしまって
いるだけなんです。
そうさせるのは過去のしがらみです。
誰かの圧力を無意識のうちに感じ取って
色々な抑制をかけてしまっているのです。
言ってはいけない、
考えてもいけない、
そんな不遜な人であってはいけない、
そんな怠慢な人であってはいけない、
そんな不道徳な人であってはいけない。
そんな圧力に負けないでください。
現代において
何も表現しなくなってしまったら、
あなたの存在はないものと同じ。
何かしらを思い、
何かしらを発言し、
どこかに向かって生きることを
あきらめないでください。
難しいというなら、
せめて私のブログやメルマガを
読んで心に浮かんだことを
文字に起こしてください。
それが
立派なものである必要はないんです。
あなたが生きるための、
あなたのためだけの文章です。
誰の承認を得る必要もなく、
誰のご機嫌を取る必要もないんです。
書いて、表現して、
今を生きることを始めてみてください。
岩熊権造
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