うまく話せない人の原因と解決法

1月24日は第三回目の座談会でした。

座談会の事前に
「私、うまく話せなかったら、どうしようかと思います」
とメール相談してきた参加者の女性も、そうでない人も、
自分のターンになって話し出すと、
とりとめもなく、まとまらない話が止まりませんでした。

後から後から言葉を紡いで紡いで
あっという間に6時間が過ぎました。

それくらい、みんな「自分は表現したい」ということに無自覚です。

こうやって、まとまらない気持ちを
それでも口に出すということが思考の
プロセスとしてとても大切なのです。

それを綺麗にまとめるのは後からでもできること。
最初から綺麗にまとめようとすると
言語化できていない未成熟な気持ちが
出てこなくなります。

日本の教育は長い間、そして今もなお
「より多くの知識を得たものがエライ」
という考えから抜け切れず、その影響下で
我々は自分が表現者になるということに非常に
無頓着に生きてしまう環境にあります。

でも、そのスキームはとっくに終焉を迎えました。
それについていけないのは人々の気持ちだけ。
多くの知識を得る(ダウンロード)よりも
自分を表現し、他人に伝える(アップロード)ことの方が
現代ではより重要な要素なのです。

そんな中において自己表現になれていない人が
まず手をつけるべきはまとまらない気持ちを
まとまらないままに口に出すこと、文字に起こすこと。

繰り返しますが、
綺麗に表現しようと思わないでください。
綺麗な表現はいつだってグチャグチャな気持ちの後で
ついてくるものなのです。

岩熊権造